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植田直通はベルギーの小クラブで
初めて守りの文化を味わい成長中。 

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中田徹

中田徹Toru Nakata

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photograph byUNIPHOTO PRESS

posted2018/08/21 11:45

植田直通はベルギーの小クラブで初めて守りの文化を味わい成長中。<Number Web> photograph by UNIPHOTO PRESS

まともなバトルならば植田直通が簡単に負けるとは考えづらい。まずは欧州のリズムと間合いに慣れることだろう。

鹿島の「勝者の精神」との葛藤は?

 植田は「勝者の精神」をDNAに持つ鹿島アントラーズで活躍したDFだ。だが、セルクル・ブルージュは「引き分けで良し」とするチーム。そこに葛藤はないのだろうか。

「そこはやっぱり、この前の試合でも、すごく戸惑いましたね」

 植田は正直な胸の内を語る。「この前の試合」とは0-0で終わったスタンダール戦のこと。終盤、セルクル・ブルージュは勝ちに行かず、5バックとして守りを固め、そのまま試合を終わらせようとした。

「今までそういったサッカーをしてこなかった。鹿島でやっているときは、常に勝利しか見ていませんでした。相手が引いて守って――という経験はしてきましたが、自分たちがそうやって守るというのは、なかなかなかった。複雑な気持ちになりましたけれど、やってみて、かなりチームの力の差があるなと思いましたし、勝ち点1でも拾っていきながらやっていくサッカーもありだと思いました」

力の差があっても目標は優勝から変えない。

 まるで現状を受け止めるかのように語る植田だが、やはり「勝者の精神」が、それを許さない。

「今までサッカーをやってきた中で、優勝しか見てこなかった。どれだけ力の差があろうと、いろいろな戦い方があるとしても、優勝を狙いたいと思います。今年は調子が良いし、しっかり勝ち切れている試合も多いし、まだ負けてもない。泥臭く上に食らいついていきたいです」

 2勝2分けという最高の開幕スタートを切ったセルクル・ブルージュ。今はまだ「3番目のCB」と位置づけられている植田だが、戦術上、早くも重要な存在になりつつある。

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