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ウッズの存在感が際立った2018年。
メジャー2度の優勝争いに加えて……。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byAFLO
posted2018/08/21 11:30
タイガー・ウッズがここまでの復活を果たすとどれほどの人が信じていただろうか。
4大会すべてで際立ったウッズの存在感。
今年のメジャー4大会の優勝争いとすべての勝者の人生にウッズの存在感が色濃く反映されていた。そして、腰の手術から復帰したウッズ自身が、レジェンドとしてではなく、まだまだメジャー優勝を本気で狙える現役のトッププレーヤーとして復活しつつあることが、今、世界のゴルフ界の活力になっている。
メジャーを制したチャンピオンたちとウッズの周囲には、世界ナンバー1のダスティン・ジョンソンもいて、一度は王座に座ったジャスティン・トーマスもいて、生涯グランドスラム達成まであと一歩のマキロイやジョーダン・スピース、さらにはウッズの往年のライバル、ミケルソンも健在だ。
メジャー初優勝になかなか手が届かないリッキー・ファウラーは今年も勝てずじまいとなり、松山英樹も2月の左手故障以後、不調のままメジャー4大会は終わってしまった。勝てなかった選手たちが唇を噛み締めた姿を見るにつけ、いかにメジャー制覇が大変なことであるかを痛感させられる。
だが、勝者がいれば、敗者がいる。敗北の悔しさがあるからこそ、いつか敗者が勝者になる。勝者に憧れる少年少女たちがいるからこそ、憧れの的となるプレーヤーが存在するからこそ、いつか少年少女たちは成長し、そして勝者になる。
今年も、そんな熱いドラマをたくさん見せてもらった。また来年、素晴らしいドラマを是非とも見たい。