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西武で大阪桐蔭出身の“4番目”。
中村、浅村、森、そして岡田雅利。

posted2018/08/09 11:00

 
西武で大阪桐蔭出身の“4番目”。中村、浅村、森、そして岡田雅利。<Number Web> photograph by Kyodo News

派手なプレースタイルではないが、10年ぶりの優勝を目指すチームで岡田雅利は必要不可欠な存在となっている。

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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Kyodo News

 現在、熱い戦いが繰り広げられている夏の全国高校野球選手権大会。

 北大阪大会決勝では新記録となる23得点を挙げて甲子園行きを決め、甲子園でも優勝候補の筆頭に挙げられる大阪桐蔭高校は、多くのプロ野球選手を輩出していることでも有名だ。

 現在は16名の選手がプロの世界でプレーしており、強打者が目立つのも特徴である。中村剛也は6度の本塁打王と3度の打点王に輝き、中田翔(北海道日本ハムファイターズ)も2度、最多打点タイトルを獲得している。

 最も多い4名の現役選手が在籍するのが阪神タイガースと埼玉西武ライオンズだ。特にライオンズは4名全員が一軍ベンチ入りを果たし、8月7日には中村が1000打点の記録を樹立。浅村栄斗はパ・リーグ単独トップとなる82打点目を記録し、通算600打点も成し遂げた。クリーンアップを打つ森友哉も含め主力として優勝争いに関わっている。

 そんな中、ライオンズで「大阪桐蔭出身4番目の男」と呼ばれているのが岡田雅利である。

一見“大阪桐蔭らしくない”が。

 4番目というのは年齢順ではない。最年長の中村剛也が2002年、主将の浅村栄斗が'09年入団。岡田と森友哉が同じ'14年入団となるが、森がドラフト1位で岡田はドラフト6位。年齢は4名の中で上から2番目であるものの、社会人チームを経ている岡田は、指名された順番で数えると大阪桐蔭出身の4人目の選手となるからだ。

 とある企画で4名の座談会を担当したときに、岡田は「僕もこのメンバーに入れてもらえて安心しました。忘れられてるんやないかと思いました」と自虐気味の冗談を言って周囲を笑わせていた。確かに、フルスイングで観客を沸かせる、派手なプレースタイルの3名に比べると、岡田は一見“大阪桐蔭らしくない”選手だ。

 かつて、森がこんなことを言っていた。

「岡田さんは社会人野球を経験するうちに大阪桐蔭色が薄まったんですよ」

【次ページ】 今年は積極的に打ちに行く。

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