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卓球・Tリーグ開幕まで3カ月!
琉球アスティーダの凄腕社長に注目。 

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瀬尾泰信(Number編集部)

瀬尾泰信(Number編集部)Yasunobu Seo

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photograph byRyukyu Asteeda

posted2018/07/24 07:00

卓球・Tリーグ開幕まで3カ月!琉球アスティーダの凄腕社長に注目。<Number Web> photograph by Ryukyu Asteeda

福原愛さんの夫・江宏傑選手をはじめ台湾人選手を3人も獲得したのは、早川周作球団社長の戦略の一環だ。

沖縄の経済格差の解決策にも。

「松下さんは、卓球というスポーツの魅力を僕にこう語ってくれました。『5歳で始めても、15歳で五輪のメダリストになれる可能性があるし、お金もさほどかからないでチャンスが与えられる。こんなスポーツ、ありますか?』――。この言葉から、大きなインスピレーションを得ました。

 そもそも沖縄は貧富の格差が大きな社会問題になっています。平均所得が全国ワーストである一方で、対人口比年収1000万以上の層の比率は高く、全国でも7、8位。7年暮らしてきた中でさまざまな矛盾の形もわかってきました。貧富の差が拡大するだけでなく、それが固定化しているため貧困層が希望を持ちにくい構造になっている。これはなんとかしなければ、と常々考えていた中でのお話でした。

 もともとプロスポーツチームへの関心は持っていましたが、沖縄から世界へ羽ばたく選手の育成はもちろん、スポーツ関係の雇用創出だったり、人々の集まるコミュニティーづくりも含めて、プロスポーツチームが沖縄でできることはたくさんあるのではないか、と思ったんです。そこで、その場でお引き受けします、とお伝えしました」

スポンサー募集などの活動にも成功。

 即断即決、スピード感を重視する早川氏は、まず資金面、選手確保にいち早く動いた。

 もともと実業団時代からLCCで唯一黒字経営のピーチ・アビエーションがメインスポンサーになっていたが、それに加えて琉球ダイハツ販売株式会社、琉球銀行、沖縄サントリー株式会社、医療法人社団輔仁会田崎病院、沖縄ファミリーマートをはじめとした地元企業とスポンサー契約を結び、さらにはクラウドファンディングにも成功した。

「5月1日に、100万円を目標にスタートしましたが、早々に達成。1カ月で309万5000円が集まりました。全国からの支援をいただくだけでなく、アスティーダ、Tリーグの認知度アップにもつながったように思います。集まったお金は、ファンクラブ開設やグッズ製作、卓球スクールの展開など沖縄の卓球活性化のために活用する予定です」

【次ページ】 なぜ外国なのに台湾を重視する?

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