ゴルフPRESSBACK NUMBER
上原彩子の飛距離がまた伸びた!
新コーチは地獄の練習で何を教えた?
posted2018/06/19 07:30
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Shizuka Minami
思わず二度見してしまった。
だって「248.57ヤード」である。
上原彩子のドライバー平均飛距離が、去年より約10ヤード伸びている。239.30('17年)→248.57('18年6月10日現在)
プロ16年目にして、グンと飛距離が伸びたのはどういうことなのか?
上原のコーチを務めるテッド・オー氏が切り出した。
「ウサイン・ボルトみたいな瞬発力を養ったからです」
リディア・コと同じプロコーチを。
昨年、予選落ちが続いていた上原は、不振から脱却するため新しいコーチを探した。選手仲間を通して、韓国系アメリカ人のオー氏と出会った。
オー氏のコーチ歴は浅い。
彼が一躍注目を集めたのは、タイガー・ウッズと競いあったジュニア時代である。その選手時代には、残念ながらPGAでプレーすることなく、下部のWeb.com(当時はNike Tour)を主戦場とした。そして'16年に引退して、コーチに転身する。米女子ツアーでは、米女子ツアー通算14勝のリディア・コ(ニュージーランド)も指導しているという。
オー氏は、選手の特徴を見極めて「弱点の克服」を重視する指導方針をとる。
知り合った当時の上原の弱点は「スイング」と分析された。
例年の上原のドライバーの平均飛距離は、全選手の中で下位10番目ぐらいだった。
「本人が無意識のうちに『もっと飛ばしたい』と力み、スイングがずれてしまっていたのでしょう」とオー氏は推測する。