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シアラーが語るケインとサラー。
「私の記録をさらに超えて欲しい」 

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デイブ・ハリソン

デイブ・ハリソンDave Harrison

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photograph byGetty Images

posted2018/06/12 16:30

シアラーが語るケインとサラー。「私の記録をさらに超えて欲しい」<Number Web> photograph by Getty Images

プレミアの舞台でゴールを量産したケイン(左)とサラー。ロシアでも主役候補だ。

ソン・フンミンやデル・アリにも恵まれ。

 ケインがかくも好調を維持できているのは、チームメイトに恵まれている側面も大きい。たとえばデル・アリ。彼は優れたスキルを持ったMFだが、セカンドストライカーとしてもプレーできる。しかもイングランド代表でもコンビを組んで、互いの能力を引き出せるようになった。

 韓国代表のソン・フンミンもポリバレントな選手で、アリと同じようにケインをサポートする。さらにスパーズでは、クリスティアン・エリクセンまで攻撃に絡んでくる。サポーターの間では、ケインを含めた彼ら4人は、「ファブ・フォー(最高の4人)」と呼ばれている。こういう環境があるからこそ、ケインは自分の持ち味であるFWとしての懐の広さを、さらに活かすことができるようになっているんだ。

サラーで見逃せないのは運動量だ。

 現在のプレミアでは、モハメド・サラーも熱い注目を集めている。彼は去年、ローマからリバプールに移籍したのを機に、一気に才能を開花させた。今シーズン、ほとんどの試合でコンスタントにゴールを決めてきたのは、まさに驚異的だ。

 能力的には、まずスピードがあるだけでなく運動量も豊富で、もちろんテクニックのレベルも高い。右ウイングのポジションからカットインして、左足でゴールを狙うパターンが得意だが、いわゆる「トップ下」でプレーすることもできる。「エジプトのメッシ」と呼ばれる所以だろう。

 彼は'17年、アフリカの年間最優秀選手に選ばれたし、エジプト代表でも5ゴールを決めて、7大会ぶりのW杯出場を果たす原動力にもなった。うまく波に乗れれば、自分の存在をさらにアピールできるだろう。

 その意味でも、常日頃、クラブチームでいかに地道にステップアップしていけるかが鍵になってくる。まずはプレミアの試合をしっかり戦い抜き、リバプールをCL出場圏内に導いていく。それが彼の使命だ。

 彼はこれまで多くのクラブを渡り歩いてきたが、個人的にはアンフィールドに腰を据えて、できるだけ長くプレーしていってほしい。それはリバプールのためだけでなく、彼自身のためにもなると思う。

【次ページ】 オーバメヤンの課題はメンタル面だった。

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