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シアラーが語るケインとサラー。
「私の記録をさらに超えて欲しい」 

text by

デイブ・ハリソン

デイブ・ハリソンDave Harrison

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photograph byGetty Images

posted2018/06/12 16:30

シアラーが語るケインとサラー。「私の記録をさらに超えて欲しい」<Number Web> photograph by Getty Images

プレミアの舞台でゴールを量産したケイン(左)とサラー。ロシアでも主役候補だ。

W杯でスターになれる可能性はある。

 彼はシティに移籍してから、何度か故障に悩まされてきた。私自身、イングランドのスタイルに適応できるだけのフィジカルの強さを持っているのだろうかと、疑問に思ったこともある。だからこそ彼には、怪我の多さをなんとか克服して、さらに才能を伸ばしていってほしい。私は単純に彼のプレーを見るのが好きだし、今年のW杯では、大会のスターになれる可能性も秘めているからだ。

 その意味でも、シティに移籍してきたのはいい選択だったと思う。グアルディオラは若い選手を育てていく手腕に関しては定評がある。またクラブ側は週給10万ポンドで、'23年までの長期契約をオファーしたという噂も流れている。

 シティのようなクラブから、それだけ評価されるというのはすばらしいことだ。彼は第二の故郷になったイングランドで、才能を伸ばしていってほしい。

モデストはフランスでも即戦力級だが。

 最後はアントニー・モデスト。彼の存在を知ったのは、フランスリーグからブラックバーン・ローバーズにレンタルされた時だった。もともとブラックバーンは、私も現役時代にプレーしていたクラブだったし、ペナルティエリア内で堂に入ったプレーを披露する姿に、感心した覚えがある。

 その後、彼はホッフェンハイムやケルンでもプレーして一気に注目を集めた。私は彼がさらにステップアップを狙うんだろうと思っていたが、なんと中国の天津権健と長期契約を結んでしまった。

 能力だけを見れば、彼はフランス代表でも即戦力として通用する。ロシア大会でも活躍できるだろう。だが代表に招集されたという話は、やはり聞こえてこない。

 もちろん、最終的に決断するのはモデスト自身だ。魅力的なオファーに惹かれたのも理解できる。だがそれで本当に満足なのだろうか。点取り屋としてさらに高みを目指したいのなら、ヨーロッパに戻ってくるしか選択肢はないと思うのだが。

(翻訳・田邊雅之)

(Number946号『アラン・シアラーが語るハリー・ケインとモハメド・サラー。「私の記録をさらに超えて欲しい」』より)

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