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どこまでも“気づかいの人”大谷翔平。
全米が夢中になった振る舞いって?

posted2018/05/21 17:00

 
どこまでも“気づかいの人”大谷翔平。全米が夢中になった振る舞いって?<Number Web> photograph by USA TODAY Sports/REUTERS/AFLO

米国でも日本にいた時と変わらぬ振る舞いの大谷翔平。この屈託のない笑顔こそ、万国共通の「愛される理由」だろう。

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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USA TODAY Sports/REUTERS/AFLO

 日本時間の21日(月)に今季4勝目を記録した大谷翔平。自己最長の7回2/3、110球を投げて5安打2失点9奪三振と堂々の投げっぷりで、スタンディングオベーションを受けてマウンドを後にした。単なる数字以上に現地で愛されている大谷。その秘密は何なのか……。
 米国在住のジャーナリスト・及川彩子が、シーズンを通して彼の地での大谷翔平の反響をレポートしていきます!

「投げて、打って、その上、足も速いのか???」

 野球選手としては最大限の褒め言葉を受けている大谷翔平選手だが、開幕以降、野球以外の部分にも注目が集まっている。

 現地時間5月15日、エンゼルスvs.アストロズ戦のことだった。

 バッター大谷の打ったファールボールが審判のマスクに当たった。痛みで顔をしかめる審判に、塁審やトレーナー、相手キャッチャーたちがホームプレート付近で状態を確認している間ずっと、心配そうな表情で審判の様子を窺っていた。アストロズのキャッチャー、マッキャンが大谷選手に「ダグアウトに戻っていいよ」という合図をするまで、ずっと立ち尽くす姿が印象的だった。

 大谷選手や日本の野球を見慣れている人には、さほど驚くようなことではなかったかもしれない。日米に関わらず、同じ状況になったら審判を気づかう選手がほとんどだと思う。「自分は悪くないから」というような表情をする選手もごくたまにいるけれど……。

 心配そうに気づかう大谷選手の行動にアメリカ人ファンはグッときたようだ。

「オオタニのせいじゃないから、そんな泣きそうな顔しないでいいんだよ」、「気に病むことはないよ」と温かな言葉が並んだ。気づかいのできる人、そんな印象を受けた人も多いはずだ。

様々な場面での丁寧な振る舞いが好感度アップに。

 開幕時から、大谷選手の丁寧な振る舞いに注目するファンは多かった。

 開幕直後の試合。投球を終え、ベンチに戻る際に芝生に描かれたチームロゴに気づき、「おっ」という表情を見せると、ロゴの周りを歩いてベンチに戻った。その光景に「オオタニは日本人だから、ロゴを踏まないんだね」、「野球に敬意を見せているよね」という声があった。

 投打に活躍する大谷選手にはすでに熱狂的なファンがいて、彼らは大谷選手が何をしてもプラスにとらえるのかな、そんな斜めな思いも頭をかすめたけれど、そうではなかった。

 大谷選手は試合のたびに相手を思いやる振る舞いをする、気づかいの人だった。

【次ページ】 敵選手にまで誉められる、大谷の振る舞い。

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