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新日エース棚橋弘至が「蘇る」宣言。
オカダ・カズチカと最後のIWGP戦!?
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/04/23 17:00
ついにオカダ・カズチカと4勝4敗2分の決着をつけることとなった棚橋弘至。エースとして、完全復活できるか!?
オカダに敗れてから始まった、葛藤の日々。
棚橋は駆け出しのオカダに2012年の東京ドームで「IWGPは遠いぞ」と言ったのに、直後の2月に大阪で負けてタイトルを失った。
同年6月には大阪ですぐに奪還したが、あれは「おごり」だったと反省している。
そして棚橋が一度は「さらばだ、IWGP」(2013年10月)と言ってきっぱりと別れを告げたIWGPという看板タイトルへと復権したのは、2014年10月だった。そのオカダの初防衛戦となった東京ドームでの対決では、棚橋に敗れたオカダが涙を流している。
だが2016年1月、当時の王者だったオカダに棚橋が敗れると……今度は棚橋に葛藤の日々が続くこととなった。
「日々、試合をしていくことが、レスラーにとっては呼吸しているようなもの。生きているっていう感じ。欠場を繰り返していた分、こうしてシリーズに出て試合ができるというところに感謝の気持ちもある。ただ1つ悔しいのは、まだオカダを本気にできていない。何のための前哨戦なんだと思う。オレにはまだその資格がないのかと」
棚橋はそんな率直な気持ちも吐露した上で、だからこそ「蘇る」と約束してみせたのだ。
もし、言葉通り「蘇る」ことができなければ、これが棚橋弘至にとって最後のIWGP戦になってしまう――。
「新日本プロレスのエースはオレだから」
5月4日の福岡は、2016年1月4日の東京ドーム以来、棚橋にとっては2年4カ月ぶりのIWGP戦になる。
「オカダは強いよ。強いけれど、新日本プロレスのエースはオレだから」
過去の2人のシングルマッチでの戦績は10戦して4勝4敗2分。2つの引き分けはG1クライマックス公式戦での30分時間切れのものだ。
IWGP戦に限れば7戦してオカダの4勝3敗。