“another Manchester”の華麗なる変貌。

　仮にシルバがいなかったら、放出したサイドバック同様に30代というだけで見限っていたら、今シーズンのプレミアリーグはまだまだ混沌としていたかもしれない。完成形と考えられていたMFは、さらに円熟味を増しているのだ。

　適材適所の補強と若手の急成長により、シティは圧倒的な強さでプレミアリーグを制した。来シーズンの目標は連覇と、悲願のチャンピオンズリーグ優勝だ。

　理想を追求するグアルディオラは現状に満足せず、「あと1、2名」と夏の補強プランを明らかにした。おそらく目星はついている。近日中に世間をあっといわせる大物が、グアルディオラのもとに馳せ参じたとしても不思議ではない。

『アブタビ・ユナイテッド・グループ』の買収からおよそ10年、かつて“another Manchester”と蔑まれたシティが華麗なる変貌を遂げた。ヨーロッパを制する日も、決して遠くはない。