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真のパートナーを見つけたホンダ。
トロロッソとの絆で掴んだ4位入賞。 

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尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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photograph byGetty Images

posted2018/04/11 17:30

真のパートナーを見つけたホンダ。トロロッソとの絆で掴んだ4位入賞。<Number Web> photograph by Getty Images

すべてが完璧に運んでの4位入賞。トロロッソのスタッフはガスリーを胴上げして歓喜を爆発させた。

ドライバーも日本のレース経験者。

 トロロッソ・ホンダの初代ドライバーとなったピエール・ガスリーも、昨年1年間、日本でスーパーフォーミュラを走らせた経験があり、ホンダのスタッフとの仕事を楽しみにしていた。

 だから、開幕戦でいきなりパワーユニットのMGU-H(熱回生エネルギーシステム)がトラブルに見舞われてリタイアしても、ホンダを非難することはなかった。

「起こってしまったことは残念だけど、いつまでも落ち込んでいるわけにはいかない。まだ1回だ。毎レース起きているというわけじゃない。重要なことは起きた問題の原因を正確に理解し、改善することだ」(ガスリー)

フェラーリ、メルセデスより上位でゴール!

 ホンダもその期待に応えた。

 開幕戦でトラブルが起きた原因を徹底的に解析し、対策を施した仕様をバーレーンGPに投入。

 予選でガスリーが自身初、トロロッソ・ホンダとしても初めてのQ3に進出し、みごと予選6位の座を手にした。

 その走りは決勝レースでさらに輝きを増した。

 ライバル勢が、マシントラブルを発生させたり、ドライバーが接触事故を起こしたり、メカニックがピットストップ作業でミスを犯したりする中、トロロッソ・ホンダとガスリーは、パワーユニット、チーム、ドライバーいずれも完璧な仕事をこなして、フェラーリ、メルセデスというビッグチームに次ぐ4位でチェッカーフラッグを受けた。

【次ページ】 かつての1勝と同じくらい価値があった4位入賞。

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