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4000枚の写真から選ばれたこの1枚!
羽生結弦の「眼力」を堪能する。
text by
後藤茂仁(Number編集部)Shigehito Goto
photograph byAsami Enomoto
posted2018/04/05 17:00
左が今号のNumberPLUS『銀盤の聖者たち』表紙。右は3月1日発売の『平昌五輪総集編』号で最終候補となった幻の別パターン表紙。
4000枚のカットから選ばれた、この1枚!
実はこのカットは、平昌五輪閉幕直後の3月1日に発売された、Number947号平昌五輪特集号の表紙候補にもなっていた。
最終的に採用されたのはもうひとつの候補の、メダル獲得を決め涙を見せた羽生の表情のアップ(http://number.bunshun.jp/articles/-/830022)。2パターンの色校刷りを出して、編集部内で何度も悩み抜いた末、今回のフィギュアムックで絶対に使おうと決めての決断だった。
冒頭の写真の右側はその際につくった表紙の別パターンだ。
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表紙を担当したアートディレクターの中川真吾は、今回の表紙デザインの流れをこう振り返る。
「プレー写真の表紙の場合、たくさんの写真の中から1点を選ぶために、まずはカメラマンの撮影したそのままの見え方でナンバーのロゴを入れて、レイアウトします。カメラマンの意図した構図を十分に活かすためです。
その上で、写真の中で魅力的な部分をよく観察して、必要があればトリミングしたりします。
今回のPLUSの表紙の写真は、ひと目見たときから、その目力に圧倒されて、表紙の候補の1つになりそうだなと感じていました。
演技中の足の力強さやポーズのハマり方や角度、1枚の写真の隅々まで羽生選手の“かっこよさ”を感じられたので、それを活かして、より読者に伝わるよう若干周囲をトリミングしています」
ちなみに今大会、フリーの演技に限っても、(表紙に限らず)誌面掲載用に検討された羽生の写真は2400枚以上。ショートプログラムやエキシビションを含めると約4000枚ほどのカットがあった。
そのなかから選ばれたこの一瞬のカット、ぜひ本誌を手にとって、じっくりご覧いただけたらと思う。
今号のカバーも、取り外した裏面はポスター仕様になっています。そちらにどんなカットが使われているかもぜひ店頭でご確認を!!