JリーグPRESSBACK NUMBER
J1中継に“動くスタメン紹介”登場。
俊輔は一番乗り、優磨は部屋で練習!?
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/04/03 11:00
シーズン前、動くスタメン紹介の撮影に臨んだC大阪の柿谷曜一朗。実際の様子は……DAZNで!
沖縄のホテルならではの難しさって?
J1各クラブからの了承は得た。しかし、ここからが大変だった。「Walk On CG」のグラフィック映像は、壁一面に緑の布を張り、それを背景に選手一人ひとりにポーズを取ってもらい、この映像を切り抜いて作る。これまでもシーズン開幕前のキャンプ中などに行なってきた顔写真の撮影と比べると、機材やスタッフの数は増え、使用するスペースも広さが必要になる。
撮影現場に同行することが多かったJリーグデジタルの石川充氏は、こう振り返る。
「特に難しかったのは、照明ですね。クラブハウスで撮影できる場合は、比較的スムーズだったのですが、キャンプ中の場合は、選手たちが泊まるホテルで撮ります。
広い宴会場が借りられればいいのですが、例えば沖縄のホテルだと、宴会場でも壁一面がガラス張りで、オーシャンビューだったりするんです。一般の宿泊客にとっては素晴らしい景色なんですが、撮影現場としては、窓からの光を遮るのが大変でした(笑)」
緑ユニが多くて切り抜けない「GK問題」。
無事に撮影セットを組み終わったと安心していたら、次に直面するのが“GK問題”である。GKのユニフォームが緑の場合、背景の色と重なって切り抜きができなくなるため、背景を緑から青や赤に変えなければならない(J1・18クラブ中7クラブのGKユニフォームが緑)。
事前にクラブ側に「できればGK陣には、最初か最後にまとめて撮影現場に来てほしい」とリクエストはしていたが、練習後の治療などもあるため、なかなか時間は合わせられない。撮影スタッフたちはいつGKが来るかとヒヤヒヤしながら待ち、いざやって来れば、猛烈なスピードで背景の布を張り替えた。
では、選手たちの反応はどうだったか。
鹿島アントラーズの鈴木優磨は、「プレミアみたいですね。部屋でばっちり練習してきました」と、準備万端でカメラの前にやってきた。ジュビロ磐田の撮影では、“大御所”中村俊輔がまさかの一番乗りで現場にやって来たため、撮影スタッフも慌てたが、さすがの一発オーケーで貫禄を見せた。そのほかにも、多くの選手が撮影直後に自分の映像を確認するなど、意欲的に取り組んでくれた。