メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
拝啓、プロ野球の編成部の皆様。
メジャーの大物獲得チャンスです!
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byGetty Images
posted2018/03/10 11:15
昨季38本塁打のあのマイク・ムスタカス三塁手ですら7億円の単年契約に。日本球界にもチャンスはある。
昨季41セーブの絶対守護神も未定。
たとえばグレッグ・ホランド投手。
昨季、ロッキーズでナ・リーグ最多の41セーブを挙げたメジャー通算186セーブの絶対的な守護神です。右ひじの手術をしたこともあって、去年の年俸は600万ドル(6億6000万円)でしたが、自身に選択権があった1500万ドル(16億5000万円)の来季オプションを破棄し、球団が提示したクオリファイング・オファーの1740万ドル(19億1400万円)も蹴ってFAになりました。
来季オプションの約16億にもクオリファイング・オファーの約19億にも届かない契約しかできない可能性もあることから、もしかしたら単年16億円で契約できるかも知れません。
日本プロ野球の最高年俸が福岡ソフトバンクの柳田悠岐外野手の年俸5億5000万円(推定)だとしたら、19億も16億も超破格の値段です。でも、球団の最大の収入源である観客動員数では決してメジャーリーグに引けを取らない日本プロ野球なのですから、何とかやり繰りすればその大金を絞り出せるのではないでしょうか。
5億前後で獲得できそうな一流選手も。
そんな高額年俸を捻出するのは「前例がないから」無理かもしれません。それは理解しています。では、もっと現実的な話をしましょう。
実はアリエッタ、ホランドほどではないにしろ、他にも現役バリバリのメジャーリーガーが売れ残っているのです。「間もなく所属先が決まりそう」という噂が流れている先発のアレックス・コブ投手やランス・リン投手のことではありません。
ムネリンこと川崎宗則内野手の元同僚でメジャー通算331本塁打の元本塁打王ホゼ・バティースタと通算131本塁打のメルキー・カブレラ両外野手、通算215本塁打&117盗塁のカルロス・ゴンザレス外野手、通算130本塁打のニール・ウォーカー二塁手、通算210本塁打のブランドン・フィリップス内野手らのことです。
中には2007年、レッドソックス時代に松坂大輔投手(現中日)の同僚としてノーヒッターを達成した通算81勝のクレイ・バックホルツ投手なんていう「掘り出し物」になりそうな選手もいます。彼らの多くはマイナー契約になっても不思議じゃないので、日本プロ野球の最高レベルである単年5億円や6億円を提示すれば、あっさり獲得できるかも知れません。開幕直前になっても売れ残っていれば、2億円前後で契約できる可能性だってあります。