メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
メジャー7年目に挑むダルビッシュ。
オフから始めた新たな取り組みとは?
posted2018/03/15 16:30
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Yukihito Taguchi
グラウンド上だけでなく、クラブハウス内でも、終始、リラックスしているのが伝わってくる。
今オフ、カブスへ移籍したばかりとはいえ、ダルビッシュ有に「転校生」のような違和感はない。いや、むしろ以前から同じチームにいたかのように、キャンプの光景に溶け込んでいた。
メジャー7年目を迎えるダルビッシュは、また新たな取り組みを始めていた。オフ期間、主に糖質を制限する「ケトジェニックダイエット」を進め、約5kgの減量に成功した。体調万全の状態で、新天地での再スタートを迎えるためだけではない。数年前、筋肉量を増加させた時点から計画的に進めてきた結果でもあり、常にレベルアップを目指すダルビッシュの探求心、向上心の一端だった。
「去年良かったからとか、今までいい成績を残しているから、このまま何とか行こうと思っていたらもちろんできない。自分に疑問を持たないと、常に否定していかないと、なかなか難しいことだと思うので」
トミー・ジョン手術以来の違和感を解明。
3月初旬、急性腸炎のような症状でオープン戦の登板を回避し、軽めの調整になった際も、ビデオ映像などで投球フォームを入念にチェック。2015年のトミー・ジョン手術後、心の片隅に引っかかっていた違和感の原因究明に努めた。
「トミー・ジョンの後から、球速は出ていましたけど、なんか動いていない気がしていたんです。
でも、可動域とかを見ても変わらない。何がどうなっているんだろうなと。
体の使い方というか、タイミングでやっぱり体が使えなくなるというか、可動域が狭まるような投げ方になっているというか、それが何となく分かったのかと思います」