「以前よりも早くその国に馴染める」

「フィジカルの必要性を感じてからは、筋力アップにも励みました。僕はイングランドではマンチェスター・シティ時代にはマーク・ヒューズとロベルト・マンチーニ、エバートン時代にはモイーズと、3人の指導者の下でプレーしました。特にモイーズ監督はハイボールが多くハードワークを求められました。ペナルティエリア付近に長いボールが入ってきて、そこで自分が競り合う。その経験で、自分は体の使い方がうまくなったし、エバートンでの方が結果を出すことができました。

　イングランドで学んだことは大きかった。戦術的なディシプリンが重要視され、個々がそれぞれの役割を全うする。その大切さを理解できました」

　元来のテクニックと、プレミアで学んだフィジカルプレー。ハイブリッドなストライカーは、紆余曲折を経て鳴り物入りで日本に初上陸した。彼にとって、7カ国目のリーグとなる。

「昨年、ブラジルで活躍できましたが、それ以前も決して調子が悪かったわけではありませんでした。ただここ数年は、自分の体の管理を徹底してきたことが、今の成果につながっていると感じる。今はもう30歳になりました。以前よりも、早くその国に馴染むことができます。もちろんこれまでの経験は決して簡単なものばかりではなかったです。でも今は、どこでも適合できる確信があります」

　このまま、Jの舞台を震撼させる助っ人になっていくのか。ジョアン・アウヴェス・デ・アシス・シウヴァ。大柄で笑顔が可愛いジョーが、日本での活躍に胸を躍らせている。