フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
歴史的激戦制したバーチュー&モイア。
アイスダンスは世界記録の金メダル!
posted2018/02/21 11:15
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Tsutomu Kishimoto/JMPA
2月20日、江陵アイスアリーナで開催されたアイスダンスフリー。最終グループ5組が氷の上に登場すると、会場は大きな歓声に包まれた。
この平昌オリンピックのアイスダンス優勝候補は、2組いた。
カナダのテッサ・バーチュー&スコット・モイアと、フランスのガブリエラ・パパダキス&ギョーム・シゼロンである。
「可能性を試したかった」とバーチュー。
28歳と30歳のバーチュー&モイアは、2010年バンクーバーオリンピックで最年少のアイスダンスチャンピオンになった2人。
ソチオリンピックではメリル・デイビス&チャーリー・ホワイト(米国)に敗れて銀メダルに終わった後、2シーズン休養を取って昨シーズンから競技活動に戻ってきた。
「戻ってきたのは、自分たちの能力の可能性を試したかったから。ソチで2位になったことが悔しかったからでも、もう一度金メダルが欲しかったからでもないんです」とバーチューは説明した。
驚異の成長を遂げたパパダキス&シゼロン。
一方フランスのパパダキス&シゼロンは、22歳と23歳という若手チームだ。
ソチオリンピックの年は、2014年埼玉世界選手権に初出場して13位だった。そして翌年2015年の上海世界選手権でいっきに12段階駆け上がって金メダルを取るという、比較的変化の少ないアイスダンス史上でかつてなかったことをやってのけた、才能ある2人だ。
「アイスダンスでも、やるべきことをやればジャッジはきちんと評価してくれるということを証明してみせることができたのは、すごく良かったと思っています」とパパダキス。
昨シーズンはカナダが全戦全勝。だが今シーズンになって、2017年12月の名古屋GPファイナルではフランスがカナダを抑えて優勝し、このオリンピックも結果がどうなるか分からない激戦となった。