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川口能活と西ヶ谷隆之の清商イズム。
高校時代の先輩後輩が監督と選手に。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2018/02/20 11:30

川口能活と西ヶ谷隆之の清商イズム。高校時代の先輩後輩が監督と選手に。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

川口能活をSC相模原に呼んだ望月重良代表も清水商業の先輩であり、清水商業に入る前からの長い付き合いなのだ。

W杯プレーヤーとアマチュア選手が同居。

 西ヶ谷のチーム作りは、3つのキーワードに集約される。

「徹底・継続・変化」である。

「サッカーは相手があるもので、僕たちはJ3というリーグ戦で結果を残さなければいけない。今シーズンはトップ5が目標です。そのためには、自分たちのやりたいことだけをやっていればいい、というわけではない。

 現実的な対応をすることもあるだろうけれど、それも自分たちのコンセプトの幅のなかでのこと。やるべきことを徹底し、シーズンを通して継続していく。そのなかで個人が力をつけていけば、変化が生まれてくる」

 '18年シーズンの相模原は、様々な立場の選手の集合体だ。W杯プレーヤーの川口がいて、J1で300試合以上出場した成岡翔がいて、J1とJ2で400試合を超える出場を記録してきた谷澤達也のような選手がいる。その一方で、プロ契約を結んでいない選手もいる。

 ブラジル人選手と韓国人選手もいる。

「だから僕が、このチームの監督をやらせてもらうことになったのかもしれませんね」と、西ヶ谷は静かに頷いた。

アマ選手に「J1レベルまで来い」でいいのか。

 胸に刻んできた思いがある。

 Jリーグの指導現場に立つことを目標に定めるとしても、自分の選手キャリアではすぐに辿り着くことはできない。

 Jリーグの監督をするために必要なS級ライセンスの取得者には、W杯プレーヤーや元日本代表がズラリと並んでいる。自分なりの強みを持たなければとの思いから、西ヶ谷はユースや大学の指導現場に飛び込んでいった。日本代表経験のある指導者のもとで、監督としてのノウハウを蓄積していった。

「J1でプレーしたことのある選手を基準として、アマチュアの選手に『このレベルまで上がってこい』とするのは簡単です。でも、果たしてそれでいいのか。長いリーグ戦では色々なことが起こるので、その時々で選手をしっかり観察して、言葉のかけ方ひとつにも気を配っていかないと。同じ言葉でも、響き方は相手によって変わりますからね」

【次ページ】 J3はある意味ユースより不自由。

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