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CL16強激突! プロシネツキは
なぜモドリッチの成功を予見できた?
posted2018/02/16 15:45
text by
生島洋介Yosuke Ikushima
photograph by
Getty Images
いよいよ始まったチャンピオンズリーグ・ラウンド16。
ペップ体制2年目のマンチェスター・シティと、覚醒したモハメド・サラーが牽引するリバプールが敵地で大勝スタートを切り、トッテナムもしぶとく2点差を追い付いてユベントスと勝ち点を分け合った。そうしてプレミア勢が好調を印象づけた一方、ゲームとしてもっとも注目を集め、溢れる熱気でそれに応えたカードがレアル・マドリー対パリ・サンジェルマンだろう。
ラウンド16だとは思えないハイテンションな一戦は、ホームのレアル・マドリーの逆転勝利であっという間の90分を終えた。
リーガ・エスパニョーラでは23節を終えて4位と低調ながら、チャンピオンズリーグの舞台で大きな勝ち点をつかんだ前年覇者のレアル・マドリー。さすがの決定力で2ゴールを奪ったクリスティアーノ・ロナウドや、毎試合のようにサイドバックの概念を打ち破るマルセロらとともに、中盤での圧倒的な支配力で輝いたのがルカ・モドリッチだった。
レジェンドが語る現在の名選手。
「この少年がじきに大きな成功を収めるのは、誰の目にも明らかだった」
Number946号「レジェンドが語る欧州最新最強プレイヤーファイル」では、当然ながらモドリッチについても取材を進めた。
このテクニシャンの最適な語り手として登場してくれたのは、1990~2000年代に活躍したロベルト・プロシネツキ。レッドスターやクロアチア代表で活躍したこの名手が、先のコメントの主である。
幾多の名選手を生み出したディナモ・ザグレブの下部組織で育ち、レアル・マドリーでは10番を背負った技巧派MF。モドリッチの前を歩いてきただけでなく、スラベン・ビリッチ監督時代の代表チームでは、アシスタントコーチとして直接指導もしている。モドリッチの才能を彼以上に知るレジェンドはいないだろう。