スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
ダルビッシュとカブスの戦力。
先発のエース格、ノルマの数字は?
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byAFLO
posted2018/02/17 11:30
カブスの練習でも状態のよさを感じさせたダルビッシュ。サイ・ヤング賞に最も近い日本人であることは間違いない。
大リーグ全体で投手部門13位という評価。
そんな状況下でダルビッシュに求められるのは、故障の再発を避けて年間180イニングス前後を投げ抜くことだろう。もうひとつは、ワールドシリーズで体験した悪夢が蘇らぬよう、セットポジション時の癖を修正して打者に球種を見抜かれないようにすること。このふたつを満たせば、カブスはレギュラー・シーズンを勝ち抜き、ドジャースやナショナルズとリーグ優勝を争うところまで行くだろう。
そういえば、2月初めに発表された「ファンタジー・リーグ」のランキングを見ると、ダルビッシュは投手部門で13位に入っていた。これは、ジャスティン・ヴァーランダーの少し下で、グリンキーの少し上だ。日本人投手では、田中将大が23位、大谷翔平が39位、前田健太が68位にランクされている(順位は今後も変動する)。
マウンド上の姿を見る限り、ダルビッシュは類い稀な潜在能力をまだ熟成させていない。さらに時間を味方につけ、スケールの大きな投手への道を歩んでもらいたいものだ。