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サンウルブズの主将は流大とブリッツ。
ジェイミーHCはなぜ2人制を採用?
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2018/02/09 10:30
ウェイトトレーニングに励む流大。ジェイミーの信頼の厚さをブリッツとともに結果で証明したい。
「リーダーシップをシェアしてくれる」という観点。
「流は日本ラグビーで過去2シーズン、最も成功しているキャプテンだ。昨年はNDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド=4~5月に行われるアジア選手権に向け、サンウルブズに選ばれていない選手で構成した日本代表候補選手集団)の合宿でも一緒にやって、彼が質の高いリーダーシップを発揮するところを見ていた。ラグビーのゲームにおいて必要不可欠なリーダーの任務を任せられる能力を立証した。彼を選ぶことは自然なことだった。
ヴィリーは、サンウルブズでは初めてのキャプテンになるけれど、今のサンウルブズは半分近くを外国人選手が占めているチームだし、外国人選手の中に、身体で示すリーダーが必要です。ヴィリーは人間的にも優れているし、リーダーになれる気質を持っている」
そしてジェイミーは付け加えた。
「2人のリーダーが異なるリーダーの気質を持っている。他にもハル(立川)、ショータ(堀江)、リーチ(マイケル)というリーダーシップをシェアしてくれるプレーヤーがいる。そういう要素もセレクションのひとつの要素になったと思う」
「びっくりしたけど、プレーで引っ張る」(流)
選ばれたキャプテンにも戸惑う様子はなかった。
流は言った。
「キャプテンになるなんて思っていなかったからびっくりはしたけど、ジェイミーには『まずラグビーでチームを引っ張ってほしい、ファイトする姿を見せてほしい』と言われました。11月の欧州ツアーでリーダーグループに入れてもらって、そこでのリーダーぶりを見たことも加味して選んだと言われました。
僕自身は、そこまでリーダーシップを取ろうとしていたつもりはなかったんですが。心がけていたのは、普通のことです。頭を下げない。相手に弱いところを見せない、そのくらい。あとは9番として試合に出て、プレーでチームを引っ張ることが一番のリーダーシップだと思っています」
すでにトップリーグと日本選手権で2連覇を飾っているという実績が自信を与えているのだろう。サンウルブズという多国籍軍の主将に指名されたことも、流にとっては重荷でも何でもなかったようだ。