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“自己顕示欲強め”べリンガム23歳が「蹴れば?」とサカにPKを…またW杯優勝を逃し、トゥヘル監督批判は続いても“イングランド3位”が前向きなワケ
posted2026/07/22 19:24
べリンガムにとっては、イングランド新エースとしての立ち位置を確固たるものにしたW杯だった
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
6-4での3位より“ワールドクラス発見”こそ収穫
「銅メダルが帰ってくる!」
7月19日の午前零時過ぎ、南ロンドンに住む友人からの携帯メールにはそうあった。終わったばかりの2026年W杯3位決定戦では、イングランドがフランスに勝利(6-4)。準決勝敗退まで、アキレス腱の痛みで出場機会が限られた右ウインガーのブカヨ・サカが、先発フル出場でハットトリックを決めていた。
冒頭の発言は、またしても「フットボール(の栄冠)」が帰ってこなかった事実を皮肉った、英国人らしいユーモアを感じさせる一言である。だが友人は、アルゼンチンに逆転され、60年ぶりとなるW杯決勝進出の望みが潰えた直後には、「(ディエゴ・マラドーナの)『神の手ゴール』で先制された40年前より悔しい」と落胆していた。
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それでも一般的には「無意味」とされる3位決定戦、対戦相手のフランスは前半4失点などモチベーションが怪しかったとはいえ――トーマス・トゥヘル率いるイングランドは、前向きなムードで北中米大会を終えた。
前向きなのは、優勝を飾った1966年以来となるW杯最高成績を収めたからではない。通算2度目の国際大会優勝を目指し続ける上で、好材料を見つけられた大会となったからだ。
最大の収穫は、新たな「ワールドクラス」の存在が確認されたこと。開幕前は、CFのハリー・ケインしかワールドクラスがいないと、国内外で言われていた。もちろん、ケインはケイン。所属するバイエルン・ミュンヘンと代表で、計73得点を記録して2025-26シーズンを終えた。今大会は、出場7試合で6得点。24歳だった8年前、得点王に輝いたロシア大会と同じ数字が、ハイスタンダードの維持を物語る。
ケインに救われた試合も、なくなってはいない。不覚にも先制され、あわや2点差という危機も迎えていた、決勝トーナメント1回戦のDRコンゴ戦(2-1)だ。イングランドの主砲が、競り勝ったクロスに、首の力でパワーを込めたヘディングで同点とし、あり得ないシュートコースで逆転の右足シュートを決めていなければ、早期敗退と、監督の早期解任に終わっていた可能性は高い。
“自己顕示欲強め”も「過去最高の選手」
だが、実際にベスト4まで勝ち上り、3位で大会を終えたチームでは、トップ下を定位置としたジュード・ベリンガムが、主将でもあるケイン以上にチームを牽引した。レアル・マドリーでも輝く若きスターには、イングランド人らしからぬ自己顕示欲の強さを問題視する向きもあった。代表「10番」の資格を問う声も聞かれたが、全ては開幕前という過去の話だ。

