正直に言えば、危機感のほうが強かった。

――シーズン中盤まで、はっきり言って結果が伴わなかった。毎週、順位表だけをチェックしている人から見たら「ジェフはまたダメか」と思ったと思う。選手としての感覚は？

「正直に言えば、自分たちに対する期待感よりも、危機感のほうが強かった。ただ、何かのきっかけ、例えば苦手としているアウェイで結果を残したり、そういうきっかけさえあれば、ウチの選手たちが持っている力が一気に引き出されるかもしれないと思っていました。そういう感覚で、『もしかしたら』という気持ちはあった。

　でも、やっぱり危機感のほうが強かった。やっぱり“今年だけ”を切り取って考えることはできないんですよ。J2に落ちてからのことを考えれば、順位は年々落ちている。もしこのまま終わったら、クラブとして本当にヤバいなと。プレーオフにも出られないことが普通になってしまったら、『J1昇格』なんて言ってる場合じゃない。だから、自分の中ではどんな戦術だろうと、どんなメンバーだろうと、どうにかしてプレーオフ圏に食らいつかなきゃクラブとしての未来がなくなってしまうと」

――結果的には6連勝で可能性をつないだ。でも、レギュラーシーズンは残り1試合で、勝って、7連勝したとしても他会場の結果次第という厳しい状況にある。

「まずは、今の自分たちを続けること。そういう状況だから焦る必要はないし、とにかく自分たち自身をしっかりとコントロールして戦うことですよね」

――ただ、ジェフ周辺における期待感は、そりゃあもうすごい。さすがの勇人くんでも、少しくらいドキドキするんじゃ？

「ないない」

――今晩、うまく眠れないとか。

「眠れなかったことなんて、今まで一度もないです」

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