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宇佐美貴史、ブンデス2部で大人に。
「昔なら“はあ?”やったけど……」 

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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posted2017/11/04 08:00

宇佐美貴史、ブンデス2部で大人に。「昔なら“はあ?”やったけど……」<Number Web> photograph by AFLO

クラブ経歴だけだと、宇佐美への評価はしぼんでいるかのように見える。それでも今季は覚醒の気配を漂わせているのだ。

「肩の力も抜けてるっていうか入ってないというか」

 デュッセルドルフは宇佐美にとってはドイツで4クラブ目で、初めての2部チームである。当然ながらワールドカップ出場を見据え出場機会を増やしたいという意向の下の判断だろう。ここ2回の代表戦で招集されていない現実を踏まえれば、まずは復帰を目指さなくてはならない立場だ。

 だからこそ活躍を誓う、気合いに満ちているのかといえば、本人はそうでもない。

「意外と……肩の力も抜けてるっていうか、入ってないというか」

 それはなぜなのか。

「今まで(バイエルンのような)めちゃくちゃ優勝争いするか、(ホッフェンハイムやアウクスブルクのような)めちゃくちゃ残留争いするか、ゼロか100かしかないチームだった。そういう3クラブを経験して、今入った4クラブ目で、しっかりとサッカーができる。今安定したサッカーができる。まあバイエルンは特別ですけど、しっかりした基盤の中で、サッカーができるということの喜びと充実感は感じてます」

昔だったら「はあ?」みたいな態度になってたけど。

 ドイツで揉まれてきたからなのか、それとも年齢を重ねたためなのか。落ち着いた口調、練習での真面目な態度、試合での落ち着いた様子などを見る限り、感情的でなくなり、安定したメンタルを見せている。思わず、「成長した」「大人になった」と言いたくなる。

「この成長はいい成長なのかな? って思いますね。我慢強くなったけど……丸くなってるのかなと。プレースタイルは状況によって変えられるのが僕の強みであって、そのストロングポイントは忘れてないです。そこじゃなくて、中身についてですね。

 この間先発したダルムシュタット戦で出来が良くて、でも次のドイツ杯のボルシアMG戦でスタメンを外れた。昔やったら、『はあ?』みたいな態度になってたと思うんです。もちろん悔しさもあるけど、すっとこう……なんていうんですかね、理解するとかじゃないけど、すんなりと受け入れて『よし次! 次! やることやろう!』って思える自分がいた。メンタル的に強くなっているのか、成長かわからないですけどね。そこでめっちゃ120%の苛立ちを抱えることも大事なんでしょうけどね」

【次ページ】 「俺はまだまだでしょ。1部で出てる選手もいるし」

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