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Bリーグと代表を戦い抜くタフさを!
東京五輪へ男子バスケ強化の道筋。
posted2017/10/20 11:30
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
AFLO
2020年、東京で開催されるオリンピックがあるから。
海外挑戦を選択するのではなく、Bリーグでプレーする際のモチベーションをそのように話す選手は少なくない。新たにプロリーグが出来たタイミングで、2020年に控える東京オリンピックの存在はシンプルで、わかりやすい目標だ。
ただ、口で言うだけならば簡単だ。
大切なのは、そのために全てを注げるかどうかにかかっている。
そもそも、現時点で日本は2020年オリンピックの地元開催枠を与えられていない。アジア予選に参加して出場権を獲得しないといけない可能性もある。この先の成績次第で与えられる可能性はあるが、それには2019年に中国で開かれるW杯出場は最低条件だとも言われている。
そんなW杯に向けての1次予選が11月24日のフィリピンとのホームゲーム、その3日後のオーストラリアとのアウェーゲームの連戦で幕を開ける。シーズン中にW杯予選が組まれるのはサッカー界では当たり前のことだが、実はバスケ界では初めてのこと。手探りのなかでの対応が求められる。逆に言えば各国にノウハウがないわけで、日本が代表とクラブを上手く両立させられれば、飛躍のための大きなチャンスにもなりえる。
Bリーグの試合前後に代表合宿を組む日程。
そして、代表の本格的な活動が10月16日から始まった。
来週はミッドウィークにBリーグの試合が組まれているために行なわれないが、再来週以降は毎週、合宿を行なう。基本的には月曜日から水曜日まで代表での活動を行ない、代表の選手たちはその後にチームに戻って週末のBリーグに向けての準備をするというスケジュールだ。
しかも、今回の代表合宿は「思った以上にハードな練習だった」と複数の選手から声があがるほどの強度だった。代表選手は所属チームに戻れば、中心選手としての役割も担っている。両立は簡単ではない。実際、篠山竜青も全ての練習で量を求めるのではなく「質を上げることを考えないといけない」とも話している。