プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
ブーイングを浴びるIWGP王者……。
1.4はオカダ・カズチカvs.内藤哲也!
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/10/11 17:45
EVILに完勝し、試合後には「内藤さん、あなたは絶対に勝つことができない」とコメントしたオカダ。
「内藤、あれは新日本プロレスとは違う」という人も。
オカダは2016年6月に大阪城ホールで内藤からIWGP王座を奪って以来、約1年4カ月にわたってタイトルを保持している。
だが、人気という点では、制御不能軍団“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”の内藤のムーブメントが、新日本プロレスを支配しているのが事実だ。
「内藤、あれは新日本プロレスとは違う」と内藤を強く否定する向きも多くいる。内藤ファンと、オカダを支持するファンは水と油のようなものだ。それは「人気」と「強さ」という言葉に置き換えることもできる。
オカダは自分の強さに自信を持っている。
「オレがラスボス。かかってきなさい。ブーイングされようが、まあ、強くてごめんなさい。それだけです。止められるものなら止めてみなさいって感じですね。内藤哲也でも他のチャレンジャーでも、どんなレスラーにでも、どんどん声援送って、オカダを止めてみろと思いますね。仕様がないですよね、オレ、強過ぎますもん」
新日本プロレスそのものに対して「トランキーロ!」。
一方、また見えない力が働くのかどうかを危惧していた内藤は「2018年1月4日東京ドーム大会のメインイベント・IWGPヘビー級選手権試合は、オカダ・カズチカ対内藤哲也でよろしいでしょうか?」と国技館のファンに問うた。
その反応は、内藤を安心させるものだった。
翌日、ドームのメインイベントが正式にアナウンスされると内藤はほっとしたように演説を始めた。
「ボクの目はまだ東京ドームには向いてないですね。だって、東京ドーム大会までに、あといくつかシリーズがあるわけですよ。オレ、そして新日本プロレスが1月4日東京ドーム大会にばかり目を向けていたら、年内の他の大会を観戦予定のお客様に失礼でしょう。
東京ドームが大切な大会であるということは、もちろん知っていますが、こんな時こそ新日本プロレスにはこの言葉を思い出してほしいですね。そう、まさに『トランキーロ』。あっせんなよ」