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Bリーグは現地で見ると想像以上。
売り切れ続出、現場の熱が凄い。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byYuki Suenaga/Jun Ikushima
posted2017/10/06 11:40
栃木ブレックスの観客動員数は千葉ジェッツについでリーグ2位。現場の熱をその外側へどう波及させていくかが2年目の課題。
店員も、運転手も、みんながブレックスのファンである。
そして栃木の強みは、会場のスタッフや、スタジアム・フードの店員さんたちに、「他人事感覚」や「バイト感覚」がなく、自然にフレンドリーな対応が出来ることだ。
宇都宮駅東口からブレックスアリーナまでは、歩くと20分かかるが、開幕戦の日はシャトルバスが運行され、7分ほどでついてしまう。
しかも、タダだ!(ロンドンで世界陸上を取材して以来、スタジアムを結ぶ交通機関により敏感になってしまった……)。
運転手さんからも、単なるドライバーというわけではなくブレックスを応援している感じが伝わってくるのがうれしい。
そしてこの日は、ティップオフまであまり時間がなかったので、駅での餃子を諦め、スタジアム・フードを食べようと決めていたのだが、両国国技館の力士弁当を思わせる「ブレックス弁当」は完売。
新しくなったグルメブースを渉猟し、最終的にはカレーライスに決めたのだが、店員さんが、私が出演していたBリーグの番組の視聴者だということが分かり、そこでまた親近感が湧く。
店員さんもまた、ブレックスの熱烈なファンなのである。
栃木は前身のリーグからの積み重ねももちろんあるが、1年目にして幸せな雰囲気を作ることに成功したのである。
2シーズン目の今年、各地の「幸せな関係」を訪れてみるつもりだ。