話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
川崎にスーパーサブ登里享平あり!
鉄板攻撃陣に万能型のアクセント。
posted2017/08/23 08:00
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
ノボリが締めに欠かせない。
8月19日の第23節・北海道コンサドーレ札幌戦、川崎フロンターレは後半17分に中村憲剛に代わって背番号2、ノボリこと登里享平を投入した。
後半30分、登里はパスを受けて左サイドをえぐるように突破すると、タイミングを見計らってクロス。小林悠にドンピシャのタイミングで合わせ、決定的な2点目をアシストした。
「そこに来るやろな、って感覚で出したら決まって。良かったです」
登里は小さな笑顔を見せた。
これで3試合連続のアシスト。いずれもチームを勝利に導くプレーとなっている。
第21節アルビレックス新潟戦では後半12分にピッチへと送り出されると、その5分後に中村憲剛のダメ押しの2点目をアシスト。続く鹿島アントラーズ戦ではスタメン出場し、後半1分に素晴らしいリターンパスを阿部浩之に供給し、チーム2点目をお膳立てした。
いずれも追加点が欲しい時のアシストで、チームを助けているのだ。
序盤戦はサイドバックとサイドハーフの併用だった。
大島僚太は「途中から入ったノボリさんが結果を出している。それがすごくチームにいい影響を与えている」と登里を絶賛した。若手には「ノボリさん」と親しまれ、大塚翔平とともにイジられ、チームを和ませる存在でもあるが、プレーでも好影響を与えているのだ。“ノボリ効果”は、今の川崎にとって不可欠なものとなっている。
今季大宮アルディージャから加入した家長昭博は、ここ2試合スタメン出場しているが「いい選手がたくさん川崎にはいるんで、常に結果を出さないといけない」と、結果を出すことに必死になっている。好調な登里の存在がチーム内の競争を激化させ、いい緊張感を生んでいる。
転機は、6月25日の第16節ガンバ大阪戦だった。
シーズン当初はサイドバックとサイドハーフで併用されることが多かったが、ガンバ戦で左サイドハーフとして起用され、アシストをマークした。試合こそ1-1のドローに終わったものの結果を出したことで、以降は左サイドハーフとして起用されるようになった。