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甲子園は2回戦スタートが絶対有利。
昨年は8強の6校を占め、今年は?
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2017/08/12 07:00
日程の有利も生かして2016年の決勝に進出した北海高校。気温差の大きい北海道勢だけに、今年もその優位性は軽視できなさそうだ。
昨年のベスト8で今年も2回戦を引き当てたのは1校だけ。
続く'07年に全国制覇を成し遂げた佐賀北も、2回戦で宇治山田商と再試合を経験したため、計7試合を戦った。さらには準々決勝の帝京戦では延長13回までもつれたため、全7試合で計73イニングを戦い、1大会の最多イニング記録を更新している。
しかしシーズン中も、練習時間の3分の1はトレーニングに割くという練習方針が奏功し、大会終盤でも、そこまで疲労は感じさせなかった。
しかし近年の暑さは、鍛えてどうこうなるレベルのものではなくなりつつある。7試合も戦って優勝できるチームがあるなど、想像しがたい。
さて今年の抽選は前年とは対照的に、大阪桐蔭ら優勝候補と目されているチームのほとんどは「1回戦スタート」に組み込まれた。前年の8強に残った作新学院、明徳義塾、聖光学院、秀岳館もしかり。ただ、一校、北海だけは大会5日目第3試合と、2年連続で「2回戦スタート」となった。
同じ南北海道勢で、'04年、'05年と連覇し、'06年は準優勝した駒大苫小牧も、じつは3年連続で「2回戦スタート」のくじを引き当てている。南北海道勢としては、吉報かもしれない。