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スペインは16歳時点での選考重視。
才能を生み続けるサッカー育成文化。 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2017/07/09 07:00

スペインは16歳時点での選考重視。才能を生み続けるサッカー育成文化。<Number Web> photograph by Getty Images

若き無敵艦隊の中軸を担ったサウール。アトレティコ・マドリーと9年にも及ぶ超長期契約を結んだ。

カンテラという箱で育ち、プロの現実の中で戦う。

 まだ移籍が本格化していない現時点のデータだが、2017-2018シーズンの2部リーグを例に挙げると、平均年齢は26.5歳。22チームのうち7チームは28歳を越えている。一方で、そこに混じって戦うセビージャのBチームは21.3歳、バルサのBチームは21.6歳。若者は年齢による体格差と経験値の差を乗り越えて勝利を目指すことを余儀なくされる。

「U-21代表メンバーのほとんどは、2部か2部Bを経験している。カンテラで箱に入れられ育てられてきた少年たちは、そこで自分たちとは対照的なプロサッカーの現実を目の当たりにする。彼らにとっては好ましいことだ。君らもいよいよプロになるんだぞってね」

 今大会におけるパフォーマンスはスペインの選手育成力をあらためて欧州中に知らしめた。その面々は、大会後もメディアを賑わし続けている。たとえば、サウールはアトレティコとの契約を'26年まで延長し、デウロフェウはバルサへの復帰を成し遂げた。そのバルサとマドリーはセバジョスの獲得に興味を示し、アスレティックのウィリアムスは国外のビッグクラブに目を付けられている。

 若手の台頭は、観る側にとってはいつだって面白い。来季が早くも楽しみだ。

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