プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
棚橋コールが内藤コールに負けた夜。
棚橋弘至、エース完全復活への苦渋。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/06/23 08:00
肉体的な復活はまだまだ……という棚橋。怪我の完治を目指しながらの復活劇では、綱渡りの試合が続く。
まだ肉体的には60%の復活しか果たせていない。
棚橋弘至の復帰はまだほんの序章に過ぎない。
「本当のところ、ケガのタイミングが最悪で、なんでこのタイミングで、ケガなんだろうって思ったけれど、どうにかその試練を越えることができた。
だから、これから、どんなことがあっても、また立ち向かっていけますよ」
私の見立てでは棚橋の体調は、肉体的にはまだ60%がいいところだ。精神的には強くなって100%近かったと思うけれど。
G1クライマックスでは厳しい戦いが続く。
もちろん棚橋は優勝を狙うが、どこで体調をピークに持っていけるかが大きな課題だ。年齢を重ねた分、ガラスのようにもろくなった棚橋の肉体が、真夏の長丁場を着実に乗り切れるかどうか、不安が残っている。