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今年のマスターズは日本人が大暴れ!?
松山並に期待できる池田勇太と谷原秀人。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph bySonoko Funakoshi
posted2017/04/05 11:30
松山英樹と談笑しながら練習ラウンドを回る谷原秀人。マスターズ恒例の水切りショットも見せた。
アメリカに挑戦し、はね返された10年前。
「今は10年前よりショットがシンプルになった。まっすぐになった。打ち分けもできるようになった」
ショットバリエーションの不足、技術不足に泣いた以前の谷原と、それを磨いてきたと自負している現在の谷原。その違いは傍から見ても歴然だが、谷原自身「10年前と今とで自分がどう変わったのかを見てみたい。どこまでやれるかを見てみたい」と楽しみにしている。
技術面のみならず、メンタル面の変化も大きい様子だ。
「10年前とはすべてが違う。気持ちも違う。フワフワしていたのが、やっと慣れてきて、地に足が着いている。10歳年を取って大人になって、ペース配分もわかってきた」
谷原が米ツアーにフル参戦したのは2005年のこと。米国の生活に馴染めず、成績も振るわなかった当時の彼は、ちょっとしたことで不安になったり顔色を変えたりと落ち着きがなかった。いつも自信が持てない様子だった。
だが、ここ最近の谷原はモノゴトに動じなくなっている。メキシコ入りした途端に体調を崩したときも、なんとか凌ぎ、徐々に調子を上げていった。最終日こそ、やや崩れたが、その悔しさを糧にしてラストチャンスのマッチプレー選手権に挑んだ。
マキロイ、ラームと同組で「疲れちゃう」と苦笑。
マッチプレーでは初日にジョーダン・スピースを打ち破って金星を挙げ、いきなり会見に呼ばれたが、そのときもマイペースで対応し、会見場を笑いで包んだ。
準決勝では世界最強のダスティン・ジョンソンを相手に大善戦。敗れたものの、ジョンソンを揺さぶった瞬間を生み出したことは谷原の中でさらなる自信になった。
マスターズ開幕を控えた今、気持ちは落ち着いていたそうだが、予選2日間をキャリアグランドスラムを狙うロリー・マキロイ、注目の新鋭ジョン・ラームと同組で回ると知って「すごいペアリング。疲れちゃう」と苦笑した。
しかし、世界一のジョンソンと互角に渡り合った直後ゆえ、「怖いものはないのでは?」と尋ねると、「それも英樹と話してたんだけど、フェードに変えたダスティンよりマキロイのほうが飛んでるんじゃないかって」