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今年のマスターズは日本人が大暴れ!?
松山並に期待できる池田勇太と谷原秀人。
posted2017/04/05 11:30
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Sonoko Funakoshi
松山英樹がデビューして以来、メジャー大会などで松山は常に期待と注目を集めてきたが、正直なところ、他の日本人選手の存在感は薄れる一方だった。
しかし、今年のマスターズは違う。松山とともにオーガスタに立つ池田勇太、谷原秀人のどちらにも現実的に期待が抱ける。だからこそ、妙にドキドキ感が増している。
6年前よりもオーガスタが「広く見える」。
池田勇太がマスターズに出たのは、2010年と2011年。6年ぶり3度目になる。
過去2回と今回。何が一番違うのかと言えば、池田自身の心持ちと雰囲気がまるで異なる。昨年の日本ツアーで悲願の賞金王になり、その王冠の重みを常に感じている今年の彼は、風格もあり、落ち着きもある。何より自信が滲み出ている。
マスターズ前に出場した世界選手権シリーズのメキシコ選手権で久しぶりに会った池田は「やっとなれたよ、賞金王」と言いながら握手を求めてきた。賞金王になったという事実のみならず、そこから生まれ出るさまざまなチャンスを手に入れたという喜びと手ごたえを実感している池田は、だからこそ今年、しっかりと地に足を付けて歩みつつある。
長年務めた日本の選手会長を終え、池田の独自の歩みが始まったのは2015年12月の誕生日まで遡る。「30歳になって、これからは自分のために時間を費やそうと思う」と心に決めた。2016年の賞金王は、その決意と努力の1つ目の結実。メキシコ選手権やマッチプレー選手権といった世界選手権シリーズに次々に出場できたのは、2つ目、3つ目の結実。そして、さらに大きな実となったのが6年ぶりのマスターズ出場だ。
そんな池田から見たオーガスタは、6年前と今では何がどう違うのか。
「グリーンの傾斜がところどころ変わっている。それと、いくつかのホールが広く見える」
広く見えるとは、いかなる意味か?
「木がなくなっているところもあるし、僕が(以前)来たときは、ラフがなかった。だから、ちょっと曲げると林に入っていくのがしょっちゅうだった。でも今はそれがない。打ちにくいホールでも多少ラフで止まってくれる。そういう安心感がある」