フランス・フットボール通信BACK NUMBER
フランス2部の最優秀監督は女性!
コリンヌ・ディアクル、不屈の魂。
text by
フランク・シモンFrank Simon
photograph byALEX MARTIN/L'EQUIPE
posted2017/02/06 11:00
監督就任時、クラブ側と単年契約ではなく2年契約を交わしたというディアクル。3年目の今季も、チームは好調をキープしている。
「彼女ほど勇敢な人物を他に知らない」
フランス協会のゼネラルセクレタリーで女子サッカー開発部門を担当するブリジット・エンリクは、クラブ(ASJソワイオー)でもまたフランス代表でもディアクルのチームメイトであった。
「私は現役最後の時期をソワイオーで過ごし、彼女を間近に見ることができた。厳格でモチベーションが高く、どんな些細なことも曖昧なままにしなかった。監督になって成功したのも、私からすれば当然だし何の驚きもなかったわ。
彼女ほど果敢な人物を他にほとんど知らないし、当時の彼女のポジション(センターバック)で最高の選手だったから、伝えるべきものもたくさん持っている。
コリンヌはビロードの手袋に隠された鉄の手だわ。
天性のリーダーシップがあるから、監督はまさに天職といえる。そのうえ自分で限界を作らない。高く目標を掲げ、それを実現することが彼女にはできるのよ」
シーズンオフに主力が流出しても、戦術で立て直した。
同じく元代表チームメイトで、現在はFCFジュビシーでディレクターを務める傍らフランステレビジョンで解説にも携わっているマリネット・ピションは、フランスカップのクレルモン対ボルドー戦の際に久々にディアクルと接する機会を得た。
「彼女がこれまでやってきたことには心から敬意を表する。どんな風に仕事をしているかがこの試合で良くわかったわ。あらゆるディテールを詳細に詰めている。また会長との関係も良好で誰からも敬われているし、自らのコンセプトをチームに浸透させて前に進んでいる。
シーズンオフに主力が流出しているにもかかわらず、彼女は有能な男子の監督と同様に効果的な戦術プランを立てて対戦相手を混乱させている。
1対0で勝利を収めたジョスリン・グルベネック(ボルドー監督)もボルドーも、彼女とクレルモンの前ですっかり霞んでしまった。たぶんあんなやり方は、彼女以外の誰にもできないでしょう」