プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
オカダ・カズチカがマスクマンに!
つかの間のルチャと、鈴木みのる戦。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/01/26 17:00
マスクをかぶっても、オカダ・カズチカの代名詞である打点の高いドロップキックの鮮やかさには何ら変わりはなかった。
藤原喜明が長州力を襲ってから33年、再び修羅場が?
これで、通算戦績はオカダの2勝1敗。2人は2年半ぶりにぶつかることになった。
雪祭りの季節に札幌で新日本プロレスが久しぶりにビッグマッチを開催する。その宣伝ポスターのキャッチが意味深だ。
「事件はいつも真冬の札幌で起こった!」とある。
「テロリスト」藤原喜明が長州力を襲って、藤波辰爾と長州の試合をぶち壊したのは1984年の2月だった。藤波はそのまま会場の外の雪の中に飛び出して「こんな会社辞めてやる」と怒りと不満をぶちまけた。
そんな古き良き時代の札幌中島体育センターから、北海道立総合体育センター「北海きたえーる」に試合会場は移ったが、このポスターのフレーズがなくても、札幌では何かが起こる気配を感じずにはいられない。
オカダは「今の僕は強いですよ」と余裕だが……。
オカダは「今の僕はなかなか強いですよ」といつもの余裕を見せる。
果たして、まさかの真っ向勝負なのか、仕掛け満載の修羅場地獄なのか、それは鈴木の腹の中を探ってみなければわからない。
鈴木が笑みを浮かべながら描いているであろうストーリーに、当日までにどんな派手な修正を加えるのかは誰も知らない。
それは当日のお楽しみということだろう。