イチ流に触れてBACK NUMBER
2017年はマーリンズでチームメイトに。
イチローは田澤純一をどう評価した?
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byAP/AFLO
posted2017/01/18 11:30
2013年にはワールドシリーズ制覇も果たしている田澤。上原浩治(シカゴ・カブス)と共に、ついにボストンを離れることとなった2017年。
絶対的エースを失ったマーリンズは何をしたか?
9月25日には24歳の若さでありながら絶対的エースであったホゼ・フェルナンデスがボート事故で急死するアクシデントに見舞われ、チームは大黒柱を失った。
米メディアはチーム再建策として、レギュラー外野手のマルーセル・オズナやミドルインフィルダーのレギュラーであるディー・ゴードン、アディニー・ヘチャバリアをトレードに出し、フェルナンデスに代わるエース投手を補強すべきであると展開したが、編成責任者のヒル本部長は揺るがぬ思いを口にした。
「ご存知のように我々のチームには若く才能のある選手が多いです。レギュラー陣の大半はマイナー時代からともに学び、成長しあってきたのです。我々はその仲間たちと勝ちたいんです。だから、彼らをトレードで放出する考えは持っていません」
ジェフ・ローリアオーナーも金銭的支援を約束し、チームはフリーエージェントでの選手補強を展開した。
3投手の獲得費用として総額57億5000万円を。
フェルナンデスに代わるエースとして、カンザスシティ・ロイヤルズから通算89勝の先発右腕エディンソン・ボルケス(33)を獲得。
ブルペンには田澤とともに勝利の方程式を担うサブマリン右腕のブラッド・ジーグラー(37)を補強した。
ボルケス獲得には2年総額2200万ドル(約25億3000万円)、ジーグラーには2年総額1600万ドル(約18億4000万円)、田澤には2年総額1200万ドル(約13億8000万円)。
3投手の獲得費用は総額57億5000万円。
チームは、14年ぶりのポストシーズン進出に勝負をかけたのだ。