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藤沢厩舎、史上初の2歳GI両獲り。
朝日杯FSはサトノアレスの完勝劇。
posted2016/12/19 11:40
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
馬券的には中荒れとなったが、JRA賞のタイトル争いにおいては、今年も至極順当に最優秀2歳牡馬が決定しそうだ。
第68回朝日杯フューチュリティステークス(12月18日、阪神芝外回り1600m、2歳GI)を制したのは、四位洋文が騎乗する6番人気のサトノアレス(牡、父ディープインパクト、美浦・藤沢和雄厩舎)だった。2着は7番人気のモンドキャンノ、3着は12番人気のボンセルヴィーソ。フランケル産駒による2週連続GI制覇が期待された「怪物娘」ミスエルテは4着、GIコンプリートがかかっていた武豊のタガノアシュラは14着だった。
逃げると思われていた武のタガノアシュラが控えたこともあり、1000m通過が60秒6という緩い流れになった。勝ちタイムも1分35秒4と遅かった。同じコースで行われた前週の阪神ジュベナイルフィリーズの1000m通過は58秒8、勝ちタイムは1分34秒0。それより1秒以上時計がかかったのは、良発表ではあったが、力のいる馬場状態だったことも影響したのだろう。
ミスエルテを筆頭に、上位人気は総崩れに。
1番人気に支持された牝馬のミスエルテは、パドックでもずっと小走りになっていたように、テンションが高かったことに加え、パワーが求められる馬場に切れ味を封印されてしまった。直線で過去2戦のような爆発力を見せることはできず4着に終わったが、それでもコンマ4秒しか離されなかったのだから強い馬だ。
2番人気のダンビュライトは、鞍上のクリストフ・ルメールが「ペースがこの馬には遅すぎ、直線の上がり勝負になって分が悪くなった」とコメントしたように、展開が合わず13着に沈んだ。3番人気のクリアザトラックは掛かってしまい、7着。4番人気のレッドアンシェルは、道中他馬と接触するなどスムーズな競馬ができず、8着に敗れた。