月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
プチ鹿島“まさか”の11月見出し大賞。
サンスポ「TRUMPで勝つ ハリル日本」。
posted2016/11/30 17:30
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph by
Sports Graphic Number
今年は「まさか」の年。
SMAPだ、清原だ、「こち亀」連載終了だ、といろいろあったけど、「まさか」のクライマックスが今月ついに。
まず11月8日の時点の紙面をみてみよう。
「やっぱりヒラリー氏優勢 米大統領選あす投開票」(日刊スポーツ)
「やっぱり」というのが今回の大統領選を象徴してる。いろいろあったけど……まあ……ね、という。
しかし、「まさか」は勃発したのである。11月10日のスポーツ紙1面はこれ。
「エラいこっちゃ!! 米新大統領 トランプ氏 世界が動揺」(日刊スポーツ)
「米大統領選勝っちゃった ガガ深夜の絶叫 トランプ氏『嫌い』」(スポーツニッポン)
混乱の最中には、「東スポ」を読んで落ち着こう。
1面が大騒ぎなら、この日の芸能面も混とんとしていた。
「野沢直子『アメリカ人はバカ。ブラジルに引っ越す』」(スポーツ報知)
という記事があれば、
「トランプつながりで大変光栄。お会いして、私のマジックを披露してみたいです。トランプマン」(各紙)
という記事があり、日刊スポーツではその横に、
「仮面ライダー殴られる」
という見出しもあった。各所で大変なことが起きていたのである。
ちなみに「仮面ライダー」の件は、かつてシリーズで主演した俳優、椿隆之が東京・中野区でゴルフクラブで殴られてけがをした、というもの(26日にブログで退院報告)。
ああ、こういうときは「東スポ」をみて落ち着こう。米大統領選の結果が判明した日の見出しは、
「消滅 横綱会 八角理事長VS貴乃花親方連合」
よくみると「消滅」の横にはちいさく「危機」という文字があった。こちらは平常運転だ。