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大学ゴルフ部の仲間が気にする男。
岩田寛の「可愛さ」を知ってますか?
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph bySonoko Funakoshi
posted2016/11/03 08:00
10位以内に入ると、出場可能になる試合が増える。岩田寛にとって、その1試合ずつが大きなチャンスとなる。
飾らず、驕らず、実直で「可愛いヤツ」。
まだ岩田が米ツアー選手になっていなかったころ、岩田が出ていた全英オープン会場で「とても面白くて、ホント、いい選手なんですよ」と言いながら岩田を私に紹介してくれたのは、日本の某スポーツ紙の当時のゴルフ担当記者だった。
そんなふうに岩田は、知る人ぞ知る愛されキャラだ。
「今季は限られた試合しか出られないので、限られた試合で頑張って、入れ替え戦(ファイナル4戦)に出れればいいなと思ってます」
もちろん、それは岩田が目指すミニマムラインだ。限られた試合にピンポイントで出場して、そこでもし初優勝を挙げれば、その時点からフルシード選手になれる。そんな最高ラインを狙う強い戦意も胸に秘めているのだが、ストレートにそれを表わさないところが、スルメ的な彼の「味」なのだろう。
今年も米国内に本拠を置かず、ホテルを転々としながら挑むつもりだそうだ。
「だって、お金無いし……」
飾らず、驕らず、実直で「可愛いヤツ」。知れば知るほどわかってくる、その魅力。「スルメみたい」とは、言い得て妙。なるほど、同胞たちの岩田評は、さすがである。