Number ExBACK NUMBER
武豊、特写撮影で垣間見えた
4000勝を積み上げた原動力とは。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTakuya Sugiyama
posted2016/10/20 17:00
2016年の武豊。1989年のNumber初表紙と同じポーズで撮影した。20歳と47歳の武豊、驚異の共演は、Number913号にて。
20歳の自分も今の自分も、馬に乗れる毎週末を楽しむ。
27年前の写真と見比べながら、「右足をもう少し引いて」「鞭の角度をやや上に」「目線をやや斜め上に」といった細かいリクエストに、いやな顔ひとつ見せず、正確に対応してくれる武さん。
まさに映し鏡のように対称的なポーズの撮影が決まったときには、スタッフから自然と大きな拍手が巻き起こった。
20歳のご自身の写真を見ながら武さんがひと言。
「これを見てさっき思ったのが、俺、変わってないな、ということで」
それはもちろん、一同がそのように驚愕したとおりで……。
「いや、見た目のことじゃなくて(笑)。20歳の自分も今の自分も、今週はあの馬に乗ってやるぞ、と毎週末が楽しみで仕方がないんです。確かこの撮影も10月の上旬で、秋競馬が楽しみでワクワクしていた。そういう気持ちが、内面的に今でも変わらない」
勝負を楽しみ続けられるこのメンタルが、30年戦い続けられる理由のひとつなのだろう。これだけの勝利を積み重ねてきた武さんが、さらなる目標、普段あまり語らないご家族への思いまでも語り尽くしたロングインタビュー、そして驚きの撮影の成果は、Number913号「武豊 四千勝のすべて。」でぜひ確かめていただきたい。
発売日のことで、武さんがもうひとつ呟いた。
「10月20日、親父(8月に亡くなった、名騎手にして名調教師の武邦彦さん)の誕生日ですよ」
天の配剤、ということも少しはあるのかな、と思えた一瞬だった――。
発売日のことで、武さんがもうひとつ呟いた。
「10月20日、親父(8月に亡くなった、名騎手にして名調教師の武邦彦さん)の誕生日ですよ」
天の配剤、ということも少しはあるのかな、と思えた一瞬だった――。