猛牛のささやきBACK NUMBER
来季はいない外国人を二軍で起用!?
田口壮が明かした、その深遠な理由。
posted2016/10/14 08:00
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Kiichi Matsumoto
福良淳一監督1年目、2016年のオリックスは、57勝83敗3分と26もの借金を抱えたまま最下位でシーズンを終えた。また、田口壮監督就任1年目の二軍も、40勝68敗8分でウエスタンリーグ最下位に沈んだ。
不振の要因はいくつもあるが、外国人補強の失敗がチーム成績に影響したことは否めない。7人の外国人選手のうちシーズンを通してチームに貢献したと言えるのは、先発ローテーションを守り9勝を挙げたブランドン・ディクソンだけ。今季加入したブレント・モレルやブライアン・ボグセビック、エリック・コーディエは、オープン戦では期待を持たせる活躍を見せたが、シーズンが開幕するとその期待は大きく外れた。
一軍から抹消された外国人選手が二軍にあふれる事態。
守護神として開幕を迎えたコーディエは、埼玉西武との開幕戦、4-3とリードして迎えた9回裏のマウンドに上がったが、自慢の速球を簡単に打ち返され、2点を奪われ逆転サヨナラ負けを喫した。この敗戦は、チームにとっても、コーディエにとっても、大きかった。その後もコーディエはストライクが入らないなど不安定な投球が続き、登録抹消となった。
モレルとボグセビックもなかなか調子が上がらず、一軍と二軍を行ったり来たり。モレルは打率.244、打点38、本塁打8、ボグセビックは打率.187、打点18、本塁打3という寂しい結果に終わった。
また、契約2年目のトニ・ブランコは27試合のみの出場で、打率.218、打点13、本塁打3。たまに豪快な一発を放つが、膝の痛みがひどいのか、巨体を揺らしながら足を引きずって走る姿が常となっていた。
その他、パット・ミッシュはわずか3試合の登板で0勝1敗、防御率8.44。シーズン途中に獲得したマット・クラークも11試合のみの出場で打率.172に終わった。
結果的に、調子が上がらず登録抹消になった外国人選手が二軍にあふれ、二軍のラインナップに外国人が3人並ぶことも珍しくなかった。その分、若手選手の出場機会は減ることになる。