沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
気性、脚質、3歳、フランス人騎手。
マカヒキの凱旋門賞、条件は揃った。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2016/10/01 07:00
海外ブックメーカーのオッズでは、マカヒキは軒並み2番人気。果たして日本馬の悲願は達成されるのか。
最強馬が完璧な競馬をしても負けるのがこのレース。
かなりの確率で勝ち負けになる――と言いたいところだが、日本の最強馬が完璧な競馬をしても、「これよりも強い馬がいたのか!?」と驚愕させられる馬が出てくるのが凱旋門賞というレースである。
最大の難敵は、今年のドバイシーマクラシックで日本のドゥラメンテを2着に下したポストポンド(牡5歳、父ドバウィ、英ヴェリアン厩舎)だろう。昨年のキングジョージVI&クイーンエリザベスステークスでGI初制覇を遂げてから、もっかのところ6連勝中。展開不問でどんなレースでもでき、叩き合いに強い「化け物」だ。
日本でも騎乗経験のあるマキシム・ギュイヨンが乗るレフトハンド(牝3歳、父ドバウィ、仏ラフォンパリアス厩舎)も力をつけている。前走、凱旋門賞に直結することで知られる牝馬GIのヴェルメイユ賞を制しており、オーナーのヴェルテメール兄弟(ファッションブランド「シャネル」経営者)とラフォンパリアス調教師は、4年前、オルフェーヴルが圧勝するかと思われたレースで勝ったソレミアと同じコンビだ。
フォワ賞を勝ったシルバーウェーヴ(牡4歳、父シルバーフロスト、仏バリー厩舎)、GIで5戦連続2着と高いレベルで安定しているファウンド(牝4歳、父ガリレオ、愛オブライエン厩舎)、イギリスとアイルランドのダービーを制したハーザンド(牡3歳、父シーザスターズ、愛ウェルド厩舎)、今年のキングジョージの覇者ハイランドリール(牡4歳、父ガリレオ、愛オブライエン厩舎)、そのハイランドリールを昨年のフランスダービーで下し優勝したニューベイ(牡4歳、父ドバウィ、仏ファーブル厩舎)など、勝っても不思議ではない馬がゴロゴロいる。
舞い上がりすぎないように、マカヒキは3番手。
ということで、結論。
◎レフトハンド
○ポストポンド
▲マカヒキ
△ファウンド
×ハーザンド
注シルバーウェーヴ
マカヒキを3番手としたのは、あまり期待しすぎて舞い上がらないように、と自制した部分もある。