#sotaronbaBACK NUMBER
KD移籍でサンダーの名コンビ解散。
ウェストブルックの更なる進化に期待。
posted2016/09/06 11:30
text by
長澤壮太郎Sotaro Nagasawa
photograph by
Getty Images
7月4日、今季オフ自由契約選手中で最大のスター、ケビン・デュラントが9年在籍したサンダーを離れウォリアーズに移籍することを発表した。
サンダーにとって西地区最大のライバルチームであるウォリアーズに鞍替え移籍したことが、多くのメディアとNBAファンを驚かせた。スターを失った地元オクラホマのファンには、絶望的な境地に落とされる出来事となってしまった。
世紀の発表は、アメリカの独立記念日にされ、デュラントがオクラホマからの移籍をその日と引っ掛けたかはさだかではないが、サンダーファンと同じぐらいショックを受けた男がいた。
デュラントのチームメイトで相棒のラッセル・ウェストブルックである。
何も言わず、デュラントは移籍していった……。
この発表の約1カ月前、デュラントはウェストブルックともう1人のチームメイトのコリソンと、ロスのステーキハウスで食事をしていた。
ウェストブルックとコリソンは、デュラントとの絆を再確認するため、新人の頃からの思い出や、オクラホマシティに移転してゼロからトップ球団に上り詰めたことなどをお互いに振り返った。そして今後について語る中で、デュラントは2人にこれからも一緒にやりたいと伝えた。ウェストブルックが直接デュラントからFAについて聞いたのは、その夜が最後となってしまった。
数日後、デュラントは各球団のプレゼンを聞くためにニューヨークのリゾート地ハンプトンに飛び立っていき、ウェストブルックはソーシャルメディアを通じてデュラントの移籍を知った。
長年連れ添った相棒がチームを離れることもそうだが、事前に何も連絡が来なかったことにショックを受けていると地元では報道された。
それもそのはず、デュラントはウェストブルックと食事をした前後に、オクラホマ郊外の豪邸物件の下見さえもしていたのだ。全ての行動は残留を示唆していた。
この日以来、ウェストブルックはメディアから距離を置き、彼の情報はほぼ皆無になった。