“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
小倉監督休養は“手遅れ”なのか。
楢崎正剛が吐露した名古屋の現状。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byJ.LEAGUE PHOTO
posted2016/08/26 11:30
小倉体制最後となった柏戦のベンチ。新監督に就任したジュロブスキー氏(右端)の目にはどのように映っているのだろうか。
J1残留と抜本的な組織改革の準備という目標設定を。
当然この状況を受け、スタッフ、選手たちは残留に向けて一致団結をする方向に向かって行くだろう。だが、もし残留を果たせたとしても、それは“今年限り”のことになる可能性だって十分に有る。
監督の首をすげ替えたから何とかなるのではなく、抜本的な組織改革がクラブに求められる。そうしない限り、サポーター、選手たちは納得しないだろう。制御不能に陥ったチームが負った傷は、計り知れず大きい。
この決断がその場凌ぎかどうかをしっかりと吟味しないといけないし、何よりリスクマネジメントを含めた来季のヴィジョンを明確にしない限り、この傷が癒えることは無い。
名古屋に突きつけられたのは、残りのシーズンで、J1残留と抜本的な組織改革の準備という2つの目標に向かって進むこと。“メークドラマ”のようなエキサイティングなクライマックスではごまかせない問題が、すぐそこにあるのだから――。