リオ五輪PRESSBACK NUMBER
世界の女子ゴルファーが五輪に夢中!
彼女らの夢と、優勝争い予想。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2016/08/16 17:00
日本代表選手の野村敏京は最新世界ランキングで22位。だが、その実力をランク1位のリディア・コも認める、立派な金メダル候補である。
女王リディアと野村の名勝負が生まれる予感も!?
2月に野村が米ツアーで初優勝した際に「(世界ランク1位の)リディア・コより上」と強気の発言をしたが、ドローとフェードを自在に打ち分け、堅実に攻める実力はホンモノだ。
パットも上手い。今季2勝した秘訣は“バーディー数2位”というパットにある。
ただ、強風時にスコアをガクッと落とす傾向がある。
リオ五輪の会場は 「リンクス・スタイル(=海沿いのフラットなコース)」で風の影響を受けやすいので、強風時に耐えるゴルフができるかがメダル獲得の鍵となる。余談だが、『ポケモンGO』にはまってる野村は、先月の全英女子の宿泊地付近で“ピカチュウ”を捕まえたというので、リオでは何を捕獲したのか聞いてみたいところだ。
野村の発言を聞いたリディアは「(野村)ハルは口先だけじゃないですよ。すごく練習してるし、安定して結果を残してますよね。良い友達だから、同組で回れるときは楽しいです」と余裕で友達を讃えた。
わずか19歳で、すでに通算14勝をあげているリディアはハートが強い。ドライバーの飛距離こそ無いものの、恐ろしいほど正確なショットとパットを武器に世界ランク1位に上り詰めた。リオ五輪でも金メダル争いに絡んでくるだろう。
大山志保にはベテランとしての勝機がある。
米女子ツアー屈指のパワーヒッターであるタイの20歳、アリヤ・ジュタヌガーンも金メダル候補である。
ドライバーを使わなくても、他の選手より飛距離があり、すでに今季4勝を挙げている。リディアと対照的なプレースタイルに注目だ。
世界ランク上位の若手ばかりがメダル争いをするとは限らない。
会場はリンクス・スタイルのコースらしく、先週は日替わりで天候が変わった。刻々と状態が変わるコースに適応できるかは経験値がモノをいう。39歳の大山志保には日本ツアーの代表として頑張ってほしい。
112年ぶりに五輪に復活する女子ゴルフは、日本時間8月17日19時30分にティーオフする。34カ国60選手が、予選落ちなしの4日間72ホールのストロークプレーで戦う。
確かなことは、誰が優勝したって女子ゴルフ界にとって明るいニュースとなることだ。