リオ五輪PRESSBACK NUMBER
世界の女子ゴルファーが五輪に夢中!
彼女らの夢と、優勝争い予想。
posted2016/08/16 17:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Shizuka Minami
女子ゴルファーとして、唯一リオ五輪の開会式の旗手を務めたパラグアイ代表のフリエタ・グラナダは、リオ五輪がゴルフのプロモーションになることを切実に願っている。
「パラグアイでは、2、3年前に初めてパブリックの練習場ができたので、以前よりも少しはゴルフに親しめるようになりましたが、まだほとんどプライベートのゴルフ場しかありません。母国ではゴルフより五輪が認知されてて人気があるので、メダルを目指してベストを尽くします」
ジカ熱、スケジュールの過密さなどを理由に世界ランク上位の男子ゴルファーが続々と五輪出場を辞退したのとは対照的に、女子ゴルファーは五輪に対するモチベーションが高い。ゴルフ大国である米国代表のステイシー・ルイスは「メジャー大会は年間5試合、五輪は4年に1度だけ。全米女子の優勝より金メダルの価値は高い」と公言した。
世界中の女子ゴルファーが五輪に憧れた理由とは?
五輪への期待感は、女子ツアーの規模に起因する。
米女子ツアーは、集客面・注目度・大会規模において米国4大スポーツに敵わない。男子ツアーの歴史や、権威のあるマスターズに匹敵する大会もない。賞金総額は、米男子ツアーの約350億円に比べて、米女子ツアーは約75億円、日本女子ツアーは約35億円である。
“プロスポーツのリーグとして成長中”の女子ゴルフ界が、より発展するために、世界のスポーツの祭典である五輪の参加はベストのタイミングだった。
選手にとっても、リオ五輪は新たな目標となった。
女子ゴルフ最強国である韓国代表のキム・セヨンは「母国の先輩達がメジャー制覇、殿堂入りなど数々の偉業を成し遂げてきた。でも五輪の歴史はこれから。私が歴史に名を刻む」と気合十分だ。
そしてセヨンと同い年の23歳、我が日本代表の野村敏京にもメダルの可能性が十分ある。