すべては「この4人でメダルを獲りたい」の一心。

「この4人でメダルを獲りたい」

　自ら口にした決意、自身が持つ経験から、どうしても、若い2人に厳しい姿勢にならざるを得なかった。

　それは同時に、自身へのプレッシャーともなった。

「これで結果が出なかったらどうしようと思うこともありました。ほっとしています。やりきれてよかったです」

　そんな松田の思いは伝わっていた。

「後ろの残り3人がすごく心強くて、バトンを渡せた」

　江原は振り返る。

「日本選手権で代表になってから、『4人のタイムがいいから、メダルを狙える。頑張ろうな』とオリンピックで喜んでいる僕に活を入れてくれた。しっかり目標を立ててくれて、強くしてくれました」

　松田の存在感を、久世はこう評した。

「私が言うよりも、松田が言うとみんながついてくる（笑）」

　3人とは別に調整してきた萩野も、リレーにかける思いは強かった。

「日本人が、自由形で戦えるときが来ました。楽しみです」

　代表が決まったときから、このメンバーで戦うのを楽しみにしてきた。だから、銅メダルという結果に、喜びを露わにする。

「後ろの残り3人がすごく心強くて、うまくバトンを渡せたと思います」

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