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西武・大石達也がようやく帰ってきた。
同期の牧田、秋山を今度は追う側に。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2016/07/26 07:00
斎藤佑樹、大石達也、福井優也――2010年の早稲田大学の3人の投手は、紛れも無くドラフトの目玉だった。今季、大石は7月19日ロッテ戦以外は無失点である(7月24日現在)。
「これからもストレートを極めていきたい」
大石は続ける。
「もう少しスピードが出て、ストレートで空振りを取れれば自信も持てるんですけど、まだ大学の時の感覚までは戻っていませんね。大学時代は真っ直ぐで空振りをとれていたので、それが自分の中での理想のピッチングです」
ハンカチ世代であると同時に、大石が西武に入団した2010年ドラフトは、ライオンズにとって豊作の年だった。2位で指名された牧田和久と3位の秋山翔吾の活躍は今さら説明するまでもない。ただし、同期に遅れは取ったものの、大石もまた、着実に一歩一歩、プロでの歩みを進めてきたのだ。
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6球団競合の話題を報道陣に振られると、「自分では、そのことはもう忘れている」と視線を床に落として笑った。
「これからもストレートを極めていきたい」
大石の着実な前進は続いていく。