パラリンピックへの道BACK NUMBER
パラ走り幅跳び“世界最強”山本篤。
日本初メダリスト、探究心で頂点を。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byGetty Images
posted2016/07/18 08:00
山本はアスリートの立場としてスポーツ用義足開発にも関わった。自らのスキルとともに“メイド・イン・ジャパン”のクオリティを見せつけるはずだ。
身体の研究、義足の改良に携わるなど可能性を追求。
また、内容にも変化が表れた。ロンドン前、6mを超えていたのは実は国内の大会でのことだったが、ロンドン後は国際大会で6mを常時と言っていいほど、コンスタントに超えられるようになったのである。それは地力のアップがもたらしたゆとりも大きかったろうし、大会への向かい方の改善をも意味している。
その後、世界記録は塗り替えられたが、リオデジャネイロへ向けて、手ごたえは感じている。
以前、講演会では、あきらめないこと、挑戦することの大切さを伝えた。
大阪体育大学へ進んだのは、自身の可能性を試したかったからにほかならない。そして、身体の研究をし、義足の改良にも携わるなどしてきたことも、可能性の追求だ。
その挑戦の先に、3度目の大舞台が待っている。