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オシムが語る、EL&CL決勝への思い。
欧州最新事情にモウリーニョの影が。
text by
田村修一Shuichi Tamura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2016/05/27 10:40
ジェリェズニチャルの監督時代の1985年、UEFAカップ(現在のUEFAヨーロッパリーグの前身)準決勝まで進んだこともあるオシム。
この試合で、明日のサッカーの方向性が見える。
その点でアトレティコに多少のアドバンテージがある。
決して大きなアドバンテージではないが、あとは彼らがこのアドバンテージを生かせるかどうかだ。違いを作り出すのは個の力だが、ロナウドにしろ誰にしろ疲れているしナーバスになっている。選手は感情を持った人間であって、マシーンではない。そこを踏まえたときに、どちらがより強いインパクトを与えることができるのか。
長いシーズンの最後を飾る試合としてとても興味深い。フィジカルやテクニカルな準備で、両監督がどんな決断をするか。モチベーションをどう高めていくか。今、私たちが待っているのは、これからどんな結果が生まれて誰がどんなことをするかだ。この決勝が、明日のサッカーの方向性を示すだろう。